耕野裕子さんへのファンレター

1999.12.5から37257番目の訪問. 最終更新[2001.6.12]
「キリスト達の輪舞」、「あの頃に逢いたい」、「ラバーソウル」等の傑作を生み出した耕野裕子さんの作品紹介を兼ねたファンレター集です。投稿も受付中!!


耕野裕子はすごい

by HIT [1999.12.5]

 ホームページに選んだ作家をみてもらうと分かるように、私は、どちらかというと、かわいい絵柄の作品が好きです。耕野裕子さんのような、独特の雰囲気のある絵柄の作品は、敬遠していて、雑誌でも読み飛ばしていました。

 ところが、あるとき、じっくりと読んでみたら、これがもう大変です。しっかりはまってしまいました。あのエネルギッシュな絵に似つかわしい、勢いのあるストーリー。心の奥を揺さぶるシーンやせりふ。気がついたら、最も好きな作家の一人になっていました。

 実は、この次に述べる「Erosの悪戯」の感想は、2年前に書いたもので、悪い面が結構強調して書いてあります。これは、久しぶりに読んだ大好きな作家の作品が、自分の期待していたものと違ったことで、ちょっと筆がすべったものです。ここだけ読むと、耕野裕子さんに対して、変なイメージを抱く人がいるかも知れませんが、そんな事はありません。私は、声を大にしていいたい。「耕野裕子さんは本当はすごい」のです。

 まずは、「キリスト達の輪舞」、「あの頃に逢いたい」、「ラバーソウル」等の代表作を読んでみて下さい。そのすごさに圧倒されると思います。このページでも、近日中に紹介する予定(たぶん......)です。


「Erosの悪戯(いたずら)」

by HIT (1997.05.12)

 久々に古本屋で耕野裕子の本を買いました。本の解説で作者も言っているように、「少女マンガの王道、義理の姉弟の愛」を描いた作品です。そう。昔からの耕野裕子ファンならご存じのあの名作『あの頃に逢いたい』と同じ設定です。作者自身も「今の自分が描いたらどうなるか試したかった」といっています。

 さて、期待して読んだのですが、読み進むにつれてだんだん悲しくなって来ました。同じ設定で描くなら、どこかに前作以上のものがなければ、単なる焼き直しになってしまいますが、この作品にはその何か新しいものが感じられなかったからです。設定もエピソードもほとんど同じ。しかも『あの頃に逢いたい』にはあったひたむきさや勢いというものが感じられません。

 まあ、『あの頃に逢いたい』を描いた頃の耕野裕子さんは、乗りに乗っていて、『キリスト達の輪舞』、『ラバーソウル』など、ハイレベルな作品を次々と出していた時期ですから、その頃と比べるのは酷かも知れません。しかし、それなら『あの頃に逢いたい』と同じ設定では描いて欲しくなかった。あの頃を大事にして欲しかったです。

 小松左京大先生が、初期の大傑作「物体O(オー)』の単なる焼き直しでしかない『首都消失』を書いた時に味わったやりきれなさ、そういったものを感じた作品でした。

 ちなみに、昔の耕野裕子を知らずに読むと、そこそこ面白い作品ではあります。


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