メートル原器 By HIT(1998.12.05)


 CONANさん、こんにちは。

>学校の授業は、どうしても知識詰め込み型ですからね。もっと遊び感覚といいますか
>楽しく勉強できるようにするべきでしょうね。
 だいたい、私にしたところで、物理というか科学に興味を持ったのは、学校 の授業ではなく、本によってでした。現在の科学が誰によってどのように築か れ、また崩されていったかという「科学史」や、科学理論を分かりやすく説明 して何に役立っているのかを説明する「科学解説書」が面白かったからです。

 私も学校の物理の授業は面白くなくて苦痛でした(^^)結果だけ教わったって、 面白いはずがないです。科学史や科学解説って、ほんと人間臭くって、面白い 分野なんですが、学校で何で教えないんでしょう。もったいない。

>メートル原器って名前は聞いたことがありますが、実物を見たことはないんですよ
>ねぇ。どんなものか教えてくださいな。
 私も見たことはありません。メートル原器が導入されたのは、フランス革命 時に、「世界中の度量衡(単位のこと)を統一して、通商をさかんにしよう」と いう目的で開始された運動です。

 物を計る単位がまちまちだと更正な取引きができませんから、アケメネス朝 ペルシャの時代から、通貨の統合と合わせて、度量衡の統一は、経済振興策の 基本ともいえるものです。中国の秦の始皇帝や日本の織田信長なども度量衡の 統一を重要施策として、真っ先に取り組んでいますね。

 という訳で、世界の単位統一のために、メートルやグラムといった「新しい 単位」が作られ、それを世界中で使えるようにするため、「メートル原器」と いう「単位を計るための物体」が国際メートル条約(だったかな?)加盟国に配 られました。本物の原器は、パリの本部なあるので、各国にあるのは、その複 製(レプリカ)ですが、普通に「メートル原器」というと、レプリカを指します。

 原器って、どんなものかといいますと、私も写真でしか見たことありません が、長さの原器は、「長さ1メートルの金属性のものさし」みたいなもので、 重さの原器は「おもさ1キログラムの金属性の大きな分銅」みたいなものです。

 そのうち、長さの原器は、物理よもやま話の第一話で言ったように、すでに 基準となっておらず、引退しておりますが、重さの原器の方は、いまだ現役で、 立派に勤めを果たしております。

 ちなみに、いくら変化しにくい金属性だからといっても、長さの方は、温度 で伸び縮みするし、重さの方は、錆びて重くなったりするし、と維持管理する のは大変らしいです。
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