休日営業&1月2日の年賀状配達


 郵便局の休日営業ですが、大体、郵便業務を「郵便局でないと受付けられない」方が問題ですよ。近所 のコンビニや、雑貨屋さんで切手販売や郵パックだけでなく、書留を受付けて 何が悪い。これさえ出来れば、郵便局は、土・日は休んでもかまわないと思い ますよ。

 皆さん、郵便局というと、どうしても名前から「郵便業務をするところ」と お思いでしょうが、非集配局の事務中で、郵便業務の占める割合は2割程度で、 半分以上は、貯金業務、残りは保険業務です。つまり町の郵便局というのは、 「金融機関が副業で郵便事務をしている」と考えた方が正しいのです。

 そうならば、「コンビニが副業で郵便事務をする」のもいいし、「デパート が副業で郵便事務をする」ことがあっても何等おかしくありません。コンビニ ならその営業体制に合わせて365日24時間受付けられますし、デパートならば、 土・日営業の水曜定休という体制になります。

 こうした「郵便局以外でも郵便事務を受託できる」ようにする方が、無理に 『金融機関』である郵便局を土・日に開けるより、よほど効率がいいですし、 利用者の利便性が増します。

 また、全国すべての郵便局の営業時間が同じというのも、いかにも役所的で 非効率です。昔住んでいた仙台には、デパートやスーパー内に郵便局がありま したが、デパートやスーパーに人が集まる土曜や日曜日に休んでいて、誰も人 がこない店の定休日に明けていて、閑古鳥が鳴いていました。ほんと、「非効 率だなー」と思っていました。

 定休日や営業時間は、郵便局ごとに、状況に応じて決めれば、こうした非効 率はなくなります。例えば、水曜が定休日のデパートに入っている郵便局は、 「土・日も営業していて、水曜日が定休」とかね。

 こうした多様性ができることこそ、民営化の真骨頂です。


 まあ、「本局」と呼ばれる集配局には、日曜でも郵便業務関係の職員が出勤 しているので、窓口を開けても、それほどの負担ではないかも知れませんね。 ちょっと、私の考え過ぎだったようです。
 でも、私の指摘が間違っていたからといって、郵政民営化をうさんくさい、 なんて決めつけないで下さいね。役所の仕事は、せんじ詰めれば「世の中に必 要だけれど、受益者と負担者が異なるなど、独立採算の私企業では、赤字必至 なため、できないことをする。」という事です。つまり、時代と状況によって、 官業で行うべきかどうかは、変わってくるのです。

 明治初期に、殖産興業の目的のもと、外国からの技術導入で、次々と官営の 鉱山や工場が作られましたが、技術が定着して、採算が取れるようになった時 点で、官営工場は民営化(払下げ)されました。この時には、一部の政商に集中 して払い下げられた、という問題がありましたが、その点を割り引いても、正 しい選択だったと思います。もし、巨大工場群が官営のままだっとしたら、今 日の工業大国日本はなかったでしょう。

 日本でも、近年NTT、JT、JRの三公社が民営化されましたが、理想的とまでは いきませんが、それなりの成果を上げています。本当は、イギリスのように、 民営化の理念をちゃんと持ち、「全国民に株券を無償で配る」位はしてもよか ったと思いますが。

 民営化の成功の可否は、「競争が生まれるか」という点です。郵政三事業の 場合、金融、保険はすでにライバルが多数存在しますし、郵政事業についても、 規制緩和で新規参入が可能となれば、手ぐすね引いて待っている企業もいます。 競争は十分に起こるでしょう。

 私は、何も、現状の郵便局に圧倒的な不満がある訳ではありません。郵便局 自体「役所らしくない、サービスの良さと、迅速な対応」という市民の評価を もらっています。しかし、ライバルのいない状態で、自己改革意欲を持ち続け ることは、かなり難しいことです。ここ十年ほどで郵便局のサービスが見違え るように良くなったのは、「民営化論議」が活発化した事と無縁ではありませ ん。民営化の危機感がここまでさせているのでしょう。

 私としては、「民営化がすぐには無理だとしても、郵便局に対しては、常に 『民営化を検討中』というプレッシャーをかける事が大事」だと思います。 (ひょっとすると、下手に民営化するより、こちらの手法の方が、メリットが 大きいかも知れない)民営化が全く無くなれば、昔のお役所郵便局に逆戻りし てしまう可能性が大ですから。


 1月2日の配達って、国民が本当に望んでいるんですか?1月2日に年賀状を配達 した所で、年賀状の売上げが伸びるとはとても思えないし、莫大な経費がかか る割には、メリットがないです。

 もし、「効率も低下して」、「収入面でのメリットもなく」、「利用者のニ ーズもない」状態で、こうした人気取り施策に出るとしたら、それは、政治家 が地元に無駄な道路を作るのと同じ構図であり、『役所ならでは』の施策です。 いわば「官営の弊害」とでもいうべきものになります。政治に振り回され、膨 大な赤字を抱えて破たんした「国鉄」の二の舞になりそうで恐いです。

By HIT(1997.09.21)