境線の営業係数By HIT(1997.11.19)


 今回の一連の境線騒動(注:日本海新聞「境線廃止論事件」)で、ひとつ収穫がありました。「境線の営業係数」が分かったことです。

 労組が何回か配ったビラや、他の新聞(日本海には載らない)に語った記事から「境線の営業係数は、300台前半」のようです。うーん、意外と悪いですね。私は、日本海新聞への投書(まだ載らない)の中で、境線の営業係数は、「悪くても200程度」と書いたんですけどね。予想がはずれました。

 境線の経営状況を「営業係数300」を前提に予想してみました。(境線の輸送人員は95年度のもの。『鉄道ジャーナル97年1月号』より。一畑電鉄と若桜鉄道の数字は94年度のもの。『数字で見る鉄道'96』より)

 一畑電鉄若桜鉄道JR境線
営業費用:
1kmあたり1,745万円658万円5,242万円
(営業キロ)(42.2km)(19.2km)(17.9km)
全 体7億3,643万円1億2,634万円9億3,840万円
営業収入:
1人あたり285円194円136円
(輸送人員)(182万人)(55万人)(230万人)
全 体5億1,905万円1億0,652万円3億1,280万円
営業係数142119300
赤字額2億1,738万円1,982万円6億2,560万円
境線の1人あたり営業収入額は、86年度の境線の旅客取扱収入2億7,577万円を、輸送人員209万人で割って得た額(『鳥取県統計年鑑昭和62年版』より)の132円に消費税1.03を掛けたもの。(注:Nifty ServeのFTRAINE/MES8で肥後氏から、消費税分は除外して計算するのが正しいと指摘を受けた。)

 うーん、営業費用が、山陰の他の私鉄に比べて多いですね。私が、「悪くても営業係数200」と思ったのは、キロ当たり営業費用を、一畑の2倍程度と思っていたからなんですが。

 参考までに、新幹線を持たない、JR三島各社のキロあたり営業費用を試算しますと、以下のようになります。(94年度の数字。『数字で見る鉄道'96』より)

 旅客営業キロ営業費キロあたり営業費用
JR北海道2,622.7km1,328億円5,063万円
JR四国855.8km498億円5,819万円
JR九州2,100.7km1,627億円7,745万円
 何と、境線のキロあたり営業費用は、特急もバンバン走っているJR北海道よりも高いのですね!!下手をすると、JR四国よりも高いかも知れない...。

 駅が多いからか、合理化が足りないのか...。

 ちなみに、キロあたり営業費用を一畑並に抑えれば、境線は黒字になります。


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